会社の部内の調整事は、「できればやりたくない…」というのが本音ではないでしょうか?(笑) 会社から短期的な業績や成果を求められる傾向があり、直接成果に結びつかない調整事を避けたくなるのはわかります。 また、近年はダイバーシティ(多様な人材を積極的に活用する考え方)を推進する流れもあり、仕事や会社に対する考え方が異なる人たちが同じ職場で働いているため、調整事は以前より難しくなっていると思います。 しかし、面倒くさい調整事をいつも人に押しつける困った部下や同僚は、チャンスを自ら逃しているとも言えるのではないでしょうか。 なぜなら調整事は、「リーダーシップ」を鍛えるトレーニングになるからです。 リーダーシップ育成には3つのステップがあります。 ステップ① 自分で仕事や役割をつくり出すこと。 ステップ② 周りを巻き込みうねりをつくっていくこと。※これは、多くの会社が次世代リーダーに期待していることでもありますよね。 ステップ③ プロフェッショナルとして結果を出すことです。 このステップ②の「巻き込み力」を鍛えるが、部内調整なのです。 例えば… 部の飲会の幹事を任されたとしましょう。まず、多くの人に参加してもらえるよう働きかける時で、人を巻き込む力が鍛えられます。また、参加者の希望を汲んでよりよい飲み会にするためには、さまざまな人とコミュニケーションをとることが求められます。 その過程で、~部長は「~社のビールが好き!」「B課長とC課長は折り合いが悪い…」など、たくさんの情報が集まってきます。それぞれの立場に配慮し、皆が楽しめる飲み会を開催できる人は、人を巻き込む力を持っていると考えられます。 調整事の経験は、人脈形成につながります。トラブルを防ぐには、誰と話をすればいいのか。プロジェクトを推進するには、誰を説得すればいいのか。そうしたこともわかってきます。難しい依頼をするときも、「うまく部内を調整してくれているあの人の話であれば聞いてみよう」と思ってもらえるかもしれません。 調整事で鍛えられる「巻き込み力」は、中間管理職としてのマネジメントにも役立ちます。会社組織の構造はざっくり分けて現場管理職、経営陣の三階層になっています。そして、それぞれ求められる”筋肉”が違うのです。ミドルになると、自分で仕事を回すだけでなく、人を動かす力が必要になります。部内調整は、ミドルとして活躍するための”筋肉”をつける第一歩なのです。 部内の調整事を人に押しつけるのが部下だった場合は、調整事の意義を丁寧に説明することです。長期的に充実したキャリアを築くためのトレーニングであると理解できれば、むやみに調整事を避けなくなるでしょう。 そして、調整事を押しつけられたときは、喜んで引き受けてみてください! ここで注意すべきは「何でも引き受けてくれる都合のいい人」にならないことです。ポイントは、自分は何のために周りを調整し、人を巻き込んでいるのかを意識することです。 目的意識を持ち、自発的に取り組めば、部内調整の経験は必ずあなたの糧になると思います。

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